農薬を最小限にすることが健康維持にとっても大切だということを再認識する必要性
2016/12/01

綺麗な色をした、形の良いおいしそうな野菜や果物をスーパーで見かけます。
その重さや、色、形で決める事は多くても、使われている農薬は気にしない人も多いのではないでしょうか。
今回は、農薬の怖さと歴史。
ケイ素を使った、家で出来る農薬まで落とす野菜や果物の洗い方。
有機野菜と無農薬野菜の違いを見ていきたいと思います。
農薬の怖さとは
今は農薬の安全性の規制によって、人がすぐに死んでしまうほど強い農薬は、使用はおろか購入する事も難しいですが、昔の農家では劇薬の農薬が普通に置かれていました。
悲しい事に昔は農薬を飲んで自殺するという人が多かったというお話しを聞いた事は無いでしょうか。
そのくらい農薬と言う物は怖いものなのです。
これは、あるりんご農家の息子さんから聞いたお話しです。
子供の頃にりんごの木への農薬散布を手伝っていたところ、父親が突然走り出し、夜になるまで戻って来なかったそうです。
父親は、散布していた農薬を大量に吸い込んでしまい、すぐ走って病院へ向かったのだそうです。
子供も畑も放り出して医者に走らなくてはならないほど、怖い薬を使っているという自覚が農家の人にはあったのですね。
その息子さんは、農薬散布の時に手袋も軍手もせず素手で行っていたそうですが、手の皮膚はいつもボロボロにむけ、真っ赤な手をしていたのが恥ずかしかったそうです。
このお話しは、現在50歳すぎた農家の人の子供の頃の懺悔のお話しとして聞きましたが、現在でも農薬は、人の体に悪い事には変わりないのです。
農薬の歴史
効果的な農薬が研究され、使われるようになったのは近代農業と呼ばれる西暦1700年頃からと言われています。
その前からおまじない的な、害虫獣を防ぐ物は使われていましたがそれほど効果が無かったようです。
まず注目されたのが日本で主に生産される除虫菊の成分を使ったものでした。
除虫菊成分はグルグルと渦を巻いた蚊取り線香の原材料として、現在も使われています。
その後、アメリカでは自然由来の成分ではなく科学的な合成物の農薬開発が進みました。
害虫への効果は非常に高いのですが、人に対する事故も多かったと言われています。
日本では、その頃はまだまだ生産量が圧倒的に増えるような、効果のある農薬はありませんでした。
日本で農薬の効果が認められ使われるようになったのは皮肉にも人についたノミやシラミを駆除するDDTがアメリカから渡ってきてからです。
日本の戦後のフィルムなどに頭や体が真っ白になるまで粉状の物をかけられている子供の映像が残されています。
これがアメリカで開発されたDDTという農薬です。
それまで農薬と言えば、害虫駆除をメインに考えられてきましたが、現在は除草剤の方が農薬としては一般的ですね。
特に日本では主食である米の生産に有効な水田にまける除草剤が重要と考えられています。
戦後大活躍したPCPという除草剤が、水田の雑草を枯らすのに非常に効果があるとされ、使用する事で稲の生産も爆発的に増えました。
しかし、その水が流れ込んだ琵琶湖などで大量の魚が死ぬという事件が起きました。
魚が死ぬという事は人間にも害があるという事ですね。
その後の農薬の開発は、安全性が重大な問題とされ、1971年には、農薬取締法大改正と使用禁止農薬の拡大が行われ現在に至ります。
有機野菜と無農薬野菜の違い
有機野菜と無農薬野菜という2つの安全性が高い野菜の呼び方があります。
どちらも健康そうな野菜だなと思いますよね。
この2つには、どのような違いがあるのか見ていきましょう。
有機野菜と言うのは農林水産省で決められた厳しい審査をパスした野菜にだけ、つける事が出来る呼び名です。
そのきまりごとと言うのは以下のとおりです。
- 毎年種をまき、収穫したら終わりという単年野菜には2年以上農薬・化学肥料を使わない
- 玉ねぎやじゃがいもなど、そのまま次の年にも収穫できる野菜には3年以上農薬・化学肥料を使わない
- 作物だけでなく、田んぼや畑、耕すのに使う農具には、農薬が飛び散って付くような事が無い
- 遺伝子くみかえが無い
- 害虫駆除にも農薬を使用しない
このような厳しい決まりがあるのが有機野菜です。
一方無農薬野菜というのは、特に決め事はなく、農薬を使わなければ無農薬野菜です。
有機野菜の中に無農薬野菜があると考えても良いと思います。
でも、この無農薬野菜というのはその年に農薬を使わなければ名乗って良い事になっているのが問題です。
その畑や田んぼに前の年にまいた農薬が残っていても、その年に農薬を使っていなければ無農薬野菜という事になってしまうのです。ちょっと怖いですね。
だから有機野菜の方が安全かと言うと、それも少し違います。
有機野菜に使っていけない農薬というのが決められています。
それ以外の農薬は使っていても有機野菜と名乗る事に問題は無いのです。
有機野菜が全くの無農薬かと言うとそれも違うのです。
有機野菜も無農薬野菜も、農薬を使っている野菜より安全性は高いですが、完璧ではないのです。
自分でできる農薬洗浄
農薬の怖さでもお話しした、りんごなどの果実に噴霧された農薬は、そのまま市場やスーパーを通って家庭にまで入ってきます。
りんごの丸かじりというのは非常に危ないだけでなく、皮をむいても果物の内部にまで農薬の成分が吸収されてたまってる怖さがあります。
この果物や野菜の内部にある農薬の成分を洗い流すお手伝いをするのが、水溶性ケイ素水です。
洗うと言っても、水溶性ケイ素水を作って果物を漬け込む方法です。
トマトやさくらんぼ、リンゴなどの果物には特にお勧めです。
水1リットルに対して、20~30mlの水溶性ケイ素溶液を入れて、野菜や果物が浸かるようにします。
10分から20分でかなりのいろんな不純物成分を取り出して流してくれます。
なぜ水溶性ケイ素水がこんなに果物を洗うのに適しているかと言うと、その水の分子がとっても小さいからです。
するすると野菜や果物の中に入り込み、不純物のみくっつけて流してくれるんです。
安全な物を食べるなら農薬に気をつけて
農薬の怖さや、家庭で出来る農薬を落とす洗い方などをご紹介してきました。
いかがでしたか?
昔の農薬は怖かったというのを知っている人は、農薬の怖さについても意識が高いのですが最近は農薬も安全性が高まってきている事から、あまり話題に上らなくなりましたね。
あなたの大切な家族や、あなた自信の健康に少しでも気をつけたい人は、農薬についても考えてみてはいかがでしょうか?
参考文献
農薬体験談
るいネット http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=272526
農薬の歴史
wikiより(スリーエム研究会 『林業薬剤の知識』28-30頁 昭和54年12月20日刊) https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%BE%B2%E8%96%AC
有機農業
農林水産業 有機農業の推進に関する法律(平成 18 年法律第 112 号) http://www.maff.go.jp/j/seisan/kankyo/yuuki/index.html